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火星探査機Perseverance、地表へのサンプルチューブ設置を開始へ

2022.12.20 08:07

塚本直樹

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 米航空宇宙局(NASA)は米国時間12月16日、火星探査機「Perseverance」が地球に持ち帰るためのサンプル設置を数日中に開始すると発表した。

 Perseveranceは2021年2月に火星に到着した探査車(ローバー)で、岩石や堆積物などの試料(サンプル)を収集している。このサンプルは金属製のチューブに入れて火星の地表に設置し、将来のヘリコプターによるサンプルリターンミッション「Mars Sample Return(MSR)」によって地球へと持ち替える予定だ。

 Perseveranceは火星のジュゼロ・クレーターにて活動を続けている。今後は10本のチタン製のサンプルチューブを、30日かけて火星地表に落下させる。ジェゼロ・クレーターは過去に湖と川があった場所で、火星に生命が存在した痕跡を探すのがミッションの目標だ。

 Perseveranceはこれまで、18個のサンプルを採取している。火星地表に設置する15個のチューブには、岩石からドリルで掘り出したコア、2個のレゴリス(土や砂利)、1個の火星の空気が保存される。

(出典:NASA/JPL–Caltech/MSSS)

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