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宇宙輸送機「Dream Chaser」、ISSに実験機器輸送へ–ドイツ企業と契約

2022.09.08 11:28

塚本直樹

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 米Sierra Nevadaの子会社Sierra Spaceは米国時間8月31日、スペースプレーン「Dream Chaser」による国際宇宙ステーション(ISS)への実験機器の輸送に関する契約の締結を発表した。

 Dream Chaserは全長9mのスペースプレーンで、すでに退役した「スペースシャトル」のように、自力で地上の滑走路に着陸することができる。また複数回の再使用が可能で、すでに実験機による飛行ミッションにも成功している。

 契約によれば、Dream Chaserはドイツの宇宙バイオテクノロジー企業Yuriの「複数の科学実験装置」をISSへと2024年に輸送する。少なくとも6回の無人輸送ミッションが予定されており、フロリダ州ケープカナベラル宇宙軍基地からUnited Launch Alliance(ULA)の「Vulcan」ロケットで打ち上げられる。

 Dream Chaserは米航空宇宙局(NASA)との契約のもと、ISSへの貨物輸送の手段としての利用も計画されている。また米空軍と提携し、Dream Chaserから打ち上げる「Vortex」ロケットの開発も進めている。さらにSierra Spaceは、英国防省から通信や監視、偵察にもちいる高高度気球の開発にも選定されている。

(出典:Sierra Nevada Corp)

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