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ロケットラボ、衛星センサー開発企業の買収完了–「ゴールデンドーム」などでプレゼンス向上
2025.08.13 12:30
Rocket Lab(ロケットラボ)は米国時間8月12日、軍事衛星向けセンサーメーカーのGeost(ジオスト)の買収を2億7500万ドル(約407億円)で完了したと発表した。
Rocket Labは小型ロケット「Electron」(エレクトロン)や極超音速試験用準軌道(サブオービタル)ロケット「HASTE」(ヘイスト)を運用しており、大型ロケット「Neutron」(ニュートロン)の開発も進めている。Geostは、国家安全保障宇宙領域向けの手頃な価格の電気光学/赤外線(EO/IR)センサーを製造している。EO/IRセンサーは、電気光学センサーと赤外線センサーで構成され、日中はもちろん夜間でも正確に物体を識別できることが特長。
Rocket LabによるGeostの買収は、5月に発表された。その内訳は、1億2500万ドル(約185億円)の現金と、約310万株のRocket Labの通常株式だ。Geostの将来の収益目標に応じて、最大5000万ドル(約74億円)の追加支払いの可能性がある。
今回の買収完了でRocket Labは、米現政権が構想するミサイル防衛システムである「Golden Dome」(ゴールデンドーム)や宇宙開発庁(SDA)が進める地球低軌道(LEO)での軍事衛星ネットワークである「拡散型戦闘宇宙アーキテクチャ(Proliferated Warfighter Space Architecture:PWSA)」に向けた主要契約企業としての地位を向上させる。また米国の国家安全保障プログラム向けに、光学システムをその能力ポートフォリオに加える。
Rocket Lab創業者で最高経営責任者(CEO)のPeter Beck(ピーター・ベック)氏は、「今回の買収で我々は米国の国家安全保障プロジェクトを支えるミッションクリティカルなペイロードの提供を加速させる」と述べている。

