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NASA、「Artemis I」の打ち上げにGoサイン–無人宇宙船「Orion」、月を周回

2022.08.25 07:45

塚本直樹

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 米航空宇宙局(NASA)は米国時間8月22日、月探査ミッション「Artemis I」で使用される大型ロケット「Space Launch System(SLS)」の打ち上げの許可を出した。

 Aitemis Iは、無人の宇宙船「Orion」を月周回軌道へと打ち上げる。SLSは宇宙船を含めて全長約110mの大型ロケットで、月だけでなく火星探査も視野に入れている。

 Artemis Iの打ち上げは予定通り、米東部夏時間(EDT)8月29日午前8時33分から2時間のウィンドウ(枠)で実施される。フロリダ州のケネディ宇宙センターの第36B発射施設から打ち上げられる。

 Artemis IではOrionが42日間のミッションで、約1週間かけて月軌道に到達する。そして約1週間かけて月周回軌道に移動し、約1カ月間飛行した後、10月10日に地球へと帰還する。これは、すでに退役したNASAの「Space Shuttle(スペースシャトル)」計画を引き継ぐものとなる。

 ミッションの最中、NASAは将来の有人月探査にむけて、Orionのシステムをテストする。内部には人形のマネキンやトルソー(胴体マネキン)を搭載し、振動や宇宙の放射線が人体に与える影響を調査する。SLSは10機のキューブサット(小型衛星)を投入し、科学調査も実施される。

(出典:NASA/Joel Kowsky)

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