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次期NASA長官のアイザックマン氏、「米国は宇宙で2位にはなれない」
2024.12.13 08:00
米航空宇宙局(NASA)の次期長官に指名されたJared Isaacman(ジャレッド・アイザックマン)氏は、米国の宇宙競争力について「2位にはなれない」と述べている。海外メディアのSpaceNewsが報じた。
Isaacman氏は実業家として、2021年9月に初の民間宇宙飛行ミッション「Inspiration4」を指揮。2024年9月に「Polaris Dawn」で初となる民間人による宇宙遊泳を実現させた人物だ。Trump(トランプ)次期米大統領からNASAの次期長官に指名された。
非営利団体である米宇宙軍協会(Space Force Association:SFA)が主催したイベントに登壇したIsaacman氏は、宇宙でのアメリカの競争力について広く語り、特に中国といったライバルに後れを取ることへの警告を発した。米宇宙軍による衛星保護や宇宙ゴミ(スペースデブリ)追跡の取り組みを賞賛し、安全な宇宙探査に不可欠だと述べている。
Isaacman氏は、Polaris Dawnが第1弾となった、民間人による有人宇宙飛行計画「Polaris」として予定されている今後2つのミッションについて、現在は不透明であると認めた。Space Exploration Technologies(SpaceX、スペースX)が民間宇宙開発の分野で先行していることを認めつつ、Blue Origin(ブルーオリジン)やRocket Lab(ロケットラボ)といった他の民間企業の貢献も賞賛している。
Isaacman氏は、決済処理サービスを提供するShift4 Paymentsを16歳で立ち上げた。米軍や北大西洋条約機構(NATO)軍に航空訓練を提供するDraken Internationalの共同創業者でもある(同社は2019年に投資会社に売却した)。同氏は、ハッブル宇宙望遠鏡(Hubble Space Telescope:HST)の救済案をNASAに提案したこともある。
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SpaceNews