史上初、民間人の宇宙遊泳が成功--「ここからは完璧な世界が見える」

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史上初、民間人の宇宙遊泳が成功–「ここからは完璧な世界が見える」

2024.09.13 16:00

塚本直樹田中好伸(編集部)

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 米Space Exploration Technologies(SpaceX、スペースX)による商業宇宙飛行ミッション「Polaris Dawn」(ポラリスドーン)で史上初となる民間人による宇宙遊泳(ExtraVehicular Activity:EVA)が実施された。

Crew Dragonのハッチを開けたところをIsaacman氏のヘルメットに備え付けられたカメラで撮影(出典:SpaceXライブ配信)
Crew Dragonのハッチを開けたところをIsaacman氏のヘルメットに備え付けられたカメラで撮影(出典:SpaceXライブ配信)

 米国9月10日に打ち上げられたPolaris Dawnは、米Shift4 Paymentsで最高経営責任者(CEO)を務めるJared Isaacman氏が資金を提供する「Polaris」計画の第1弾ミッションだ。SpaceXの宇宙船「Crew Dragon」(クルードラゴン)に4人の民間人が搭乗し、国際宇宙ステーション(ISS)よりも高い高度1400kmに到達している

 9月12日のEVAは、Polaris Dawnにミッションコマンダーとして参加したIsaacman氏が実施。宇宙船のハッチの外側に立ち、地球を見下ろしながら「地球に帰れば、やるべき仕事が山ほどあるが、ここからは完璧な世界が見える」と語っている。

 高度1400.7kmから737kmまで降下したPolaris Dawnからは、Isaacman氏とSarah Gillis氏がEVAを実施。レーザーの光を使用してSpaceXの衛星通信「Starlink」との新しい通信システムもテストしている。

船外に出たIsaacman氏(出典:SpaceX)
船外に出たIsaacman氏(出典:SpaceX)

 今回のEVAで使われた船外服は、Crew Dragon用の船内活動(Intra-Vehicular Activity:IVA)宇宙服(「船内服」とも呼ばれる)を進化させたもの。船内服よりも機動性を高めるとともにヘッドアップディスプレイやカメラなどが搭載されている。

 Polaris Dawnで使用されたCrew Dragonは「Resilience」(レジリエンス)。Polaris Dawn用にEVAへの移動を補助するための(はしごや手すりとしての役目を果たす)装置「Skywalker」が備え付けられている。今回のミッションには、新しく開発した船外服やSkywalkerをテストすることも含まれている。

船外に出てくるGillis氏。Skywalkerのカメラから撮影(出典:SpaceXライブ配信)
船外に出てくるGillis氏。Skywalkerのカメラから撮影(出典:SpaceXライブ配信)

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Polaris Program発表
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