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月着陸機SLIMが「裏コマンド」発動、スタートラッカーで「SORA-Q」撮影に挑戦–得られた写真は?

2024.04.30 09:24

小口貴宏(編集部)

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 宇宙航空研究開発機構(JAXA)の小型月着陸実証機(SLIM)は4月29日未明、再びの日没を迎え、休眠に入った。「3度目の越夜成功」からの復帰運用となった今回は、スタートラッカーによる北側斜面の撮影に挑んだ。

スタートラッカーで撮影した月面(出典:SLIM公式Xアカウント)

 スタートラッカーとは、宇宙を航行中の探査機の向きを、星の並び具合から精密に計測する装置だ。原理的にはカメラと同様の撮影が可能なことから、SLIMの公式Xアカウントいわく「裏コマンド」として運用に挑んだ。

「逆立ちSLIM」を激写した「SORA-Q」の撮影に挑む

 SLIMの月面着陸では「逆立ちしたSLIM」の実写が話題となった。同画像は、SLIMが着陸直前に放出した子機「LEV-2」(愛称:SORA-Q)が撮影したものだ。

SORA-Qが写した「SLIM」

 SORA-Qが撮影したSLIMの画像にはスタートラッカーが写っていた。つまり、スタートラッカーから撮影した今回の画像には、SORA-Qが写り込んでいる可能性があるという。なお、スタートラッカーはカメラとしての使用は想定されておらず「鮮明な画像を得るのは困難」とするものの、今後機会があれば違う設定での撮影にも挑むとしている。

 SLIMの太陽電池は、5月中旬〜下旬ごろに発電を再開する見通し。その際には再びの運用復帰に挑戦する。

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