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中国の測位衛星打ち上げ、ブースターが民家近くの山に落下して爆発–SNSに映像
2023.12.27 16:15
中国は現地時間12月26日、衛星測位システム「北斗」(BeiDou)の衛星を打ち上げた。
北斗は中国が展開する衛星測位システム(GNSS)で、2012年から運用を開始。2020年6月には55機目の衛星が投入され、システムが完成した。2019年の北斗の打ち上げでは、ブースターが農村部の建物に衝突した。
北斗の衛星を搭載した「長征3号B」(Chang Zheng 3B:CZ-3B、Long March 3B:LM-3B)ロケットは、西昌衛星発射センターから打ち上げ。2機の衛星を地球中軌道(MEO)へと投入した。国有企業の中国航天科技集団(China Aerospace Science and Technology Corporation:CASC)によれば、これらの衛星は57機目と58機目に相当し、バックアップとして機能する。
中国語SNSの微博(Weibo)には、長征3号Bのブースターが民家近くの山に落下する様子が投稿されている。長征3号Bの第1段とサイドブースターにはヒドラジンと四酸化二窒素が利用されており、これらは深刻な健康被害をもたらす。
中国が初期に建設したロケット発射場は、米国からの攻撃を想定して内陸部に設置された。しかし、これにより、使用済みのロケットが地上に落下するという問題が発生しているという。