ニュース
NTTドコモ、衛星電話サービス「ワイドスターIII」を10月から提供–測位にも対応
2023.09.20 18:00
NTTドコモは9月20日、衛星電話サービス「ワイドスターIII」を10月11日から提供すると発表した。同サービスに対応する「ワイドスターIII可搬型端末」と「ワイドスターIII設置型端末」も同日から販売する。
ワイドスターIIIは、赤道上空3万6000kmの静止軌道を周回している衛星「N-STAR」を利用し、日本全土、日本沿岸から約200海里を対応エリアとする衛星電話サービス。
地上災害や気象の影響を受けにくく、緊急時の連絡手段、企業の事業継続対策など幅広いシチュエーションで通話やデータ通信、ショートメッセージ通信(SMS)を安定して提供できるという。
音声通話では、携帯電話番号(0A0)による発着信や緊急通報(110、118、119)が利用可能(消防、救急への緊急通報は東京へのみ発信可能)。データ通信では、通信速度が下り最大1.5Mbpsでの通信に対応。一部は、複数の周波数を束ねるキャリアアグリゲーション(下り最大3Mbps)に対応する。
端末は、新たに米GPSによる位置測位が可能になり、RJ-11コネクタを搭載したことで固定電話機との直接接続が可能。可搬型端末には、Wi-Fiルーター機能も搭載しており、所有するスマートフォンのテザリングだけでなく、提供を予定する専用のモバイルアプリをハンドセット代わりに利用できるという。
設置型端末には、RJ-11コネクタを2つ備えており、別途オプションサービス「鳴り分けナンバーサービス」(月額550円)に加入することで、着信時に音声通話とファクスを使い分けできる。
ワイドスターIII同士でLAN環境を構築し、閉じた環境で利用可能なリモートアクセスサービス「ワイドスターIIIダイレクトコネクトサービス」(月額550円)も利用できる。
契約者のネットワーク(企業LAN)と、ドコモのモバイル網をダイレクトに接続し、契約者専用のセキュアな閉域接続環境を提供する「アクセスプレミアム」(ドコモ光/フレッツ:月額7700円~)などを用意。
サービスの料金は、月額基本使用料が1万450円(2200円分の通話やSMSが無料)の「タイプM」、月額基本使用料が1万6500円(3300円分の通話やSMSが無料)の「タイプL」の2プランを用意する。
通話料はタイプMが30秒あたり99円、タイプLが30秒あたり49.5円。データ料金(完全従量課金)はどちらも1KBあたり0.352円。SMSの送信料金は1通あたり3円。
ワイドスターIIIの提供開始にあわせ、基本使用料を割引する「【タイプM限定】ワイドスターIIIご利用スタートキャンペーン」を展開。タイプMの契約者は、同社の衛星電話サービス「ワイドスターII」のタイプMと同額の月額5390円から利用できるようになる。
関連リンク
ドコモプレスリリース