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NASA、「MAV」ロケットのエンジンを燃焼試験–火星からのサンプルリターン
2023.08.15 14:56
米航空宇宙局(NASA)は3月と4月、火星サンプルリターンミッション「Mars Sample Return(MSR)」で使用する「Mars Ascent Vehicle(MAV)」ロケットのエンジンの試験燃焼を実施した。
MSRはNASAと欧州宇宙機関(ESA)が共同で実施しているミッションだ。火星で活動中の探査車(ローバー)「Perseverance」が集めた岩石や堆積物、大気のサンプルを回収し、チューブに入れて地面に投下。その後、回収ステーション「Sample Retrieval Lander(SRL)」に集めてから、MAVによって地球へと持ち帰る計画だ。
MAVは2段式のロケットで、それぞれの開発用エンジン「SRM1」「SMR2」の燃焼試験がNorthrop Grummanの施設で実施された。SRM2の燃焼試験は3月29日にメリーランド州エルクトンで、SMR2の燃焼試験は4月7日にカリフォルニア州のエドワーズ空軍基地にて行われた。
MAVは、火星のジェゼロ・クレーター付近に着陸する予定だ。一方で米上院はこのミッションの予算拡大に疑問を呈しており、MSRが計画どおり実施されるかどうかは不透明だ。
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NASA