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H3打ち上げ失敗、文科省が対策本部 専門家「宇宙政策への影響大」
2023.03.08 11:26
H3ロケットの打ち上げ失敗を受けて、文部科学省は対策本部を設置した。永岡桂子・文科相は7日、「大変遺憾。早急に原因を究明し、対策を立て、スピード感をもち対応する」などとする談話を発表した。宇宙航空研究開発機構(JAXA)に報告を求める。
専門家はどうみるか。
東京理科大の木村真一教授(宇宙システム工学)は「打ち上げの中継動画で表示されるロケットのスピードが落ちていったので、おかしいなと思ったら、2段目エンジンの点火が確認できていないとのことだった。指令破壊はロケットが飛行経路を外れる危険性がある時、安全を確保するため、想定した範囲内に落とす時などに行われる」と説明。「宇宙政策や世界のロケット市場への影響は、公式の発表が出てきていないので何とも言えないが、今回は機体と積載物の衛星も失っているので非常に大きいのは確か。基幹ロケットとしてかなり期待されていたので、状況的には厳しい」と話した。
的川泰宣・JAXA名誉教授は「情報がまだ手元にない。ただ、今度は(指令破壊なので)はっきり失敗ということになる。ただ、メインエンジンと固体ブースターもうまく機能し、その分離もうまくいっていて、2段目の問題だ」と述べた。(嘉幡久敬、水戸部六美、竹石涼子)
(この記事は朝日新聞デジタルに2023年3月7日12時55分に掲載された記事の転載です)