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「宇宙船のワープ」を 重力波で検知できる可能性、物理学者が指摘

2022.12.28 10:04

塚本直樹

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 米国に設置されたレーザー干渉計重力波観測所(LIGO)を利用することで、「宇宙船のワープ」を検出できる可能性が、米コーネル大学の論文によって指摘されている。

出典:Public domain/LIGO Hanford Observatory

 重力波とは、質量のある物体が宇宙空間を移動するときに発生する波動だ。LIGOでは重力波が時空を通過する際に生じるわずかな歪みを、L字型に交差する長さ4kmの2つの検出器で観測することができる。

 今回の論文によれば、高速で移動、あるいはワープする巨大な宇宙船の振動を、LIGOで捉える事ができる可能性を示唆している。一方でLIGOで検出するためには、宇宙船が木星とほぼ同じ重さで、光速の10分の1で移動し、地球から32万6千光年以内にあることが必要だとも指摘している。

 物理学者は宇宙船のワープが自然発生源と区別できる重力波のパターンを作り出すだろうとしている。さらにもし検出が成功すれば、人類が宇宙船を開発する際のヒントになる可能性があるとも言及している。

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