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KMI、デブリ除去技術で米宇宙軍と研究契約–「ヤモリ接着」を活用

2022.09.09 11:38

塚本直樹

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 ミシガン州マーケットを拠点とするKall Morris Incorporated(KMI)は、米宇宙軍の研究開発プログラム「Orbital Prime」で宇宙ゴミ(スペースデブリ)の除去技術に関する契約を3件獲得したと発表した。

 KMIは粘着性のあるアームを利用し、軌道上でのスペースデブリの捕獲を目指している。Orbital Primeは、米宇宙軍の技術部門となるSpaceWERXが運営している。

 Orbital Primeでは、KMIは3校の大学と提携する。Orbital Primeでは軌道上のデブリ除去やその他の宇宙関連技術の開発促進にむけ、125のチームが選出されている。KMIに割り当てられた予算は75万ドル(約1億1000万円)相当となる。

 KMIは「ヤモリ接着(Gecko Adhesion)」と呼ばれる接着アームを使用した、活動を停止した衛星やロケット部品などのデブリ除去のコンセプトを売り込んでいる。KMIと提携するのは南カリフォルニア大学、スタンフォード大学、マサチューセッツ工科大学(MIT)の3校だ。

 KMIの共同創立者兼運営ディレクターのTroy Morris氏は、「中小企業にとって大学の研究室にある機材が利用できるのがメリットだ」と語っている。

(出典:KMI)

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