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シエラスペース、防衛部門を新設–「ゴールデンドーム」も視野
2025.06.13 17:35
米Sierra Space(シエラスペース)は米国時間6月11日、防衛領域に特化した部門「Sierra Space Defense」(シエラスペース・ディフェンス)の立ち上げを発表した。
Sierra Spaceは米航空宇宙局(NASA)との契約の下、国際宇宙ステーション(ISS)への貨物輸送を目的とした宇宙往還機(スペースプレーン)の「Dream Chaser」(ドリームチェイサー)を開発している。ロケットエンジンの開発や膨張式モジュール「LIFE」の開発も手掛けている。
新部門の立ち上げにともない、Sierra Spaceはコロラド州センテニアルに「Victory Works」(ビクトリーワークス)と呼ばれる生産施設を拡張する。この施設は、Sierra Spaceの衛星バスライン「Eclipse」製造の拠点ともなる。
Sierra Space Defenseを率いるのは、Sierra SpaceバイスプレジデントのErik Daehler(エリック・デーラー)氏。「Sierra Space Defenseの設立により、(Sierra Space親会社で航空宇宙大手の)Sierra Nevada Corporation(SNC、シエラ・ネバダ・コーポレーション)との確固たるパートナーシップを構築し『Golden Dome』(ゴールデン・ドーム)のような最も困難なミッション課題に取り組むことができる」と同氏は語っている。
Sierra Spaceは15億ドル(約2155億円)に上る防衛契約を2023年以降で獲得しており、その中には米宇宙軍の宇宙開発庁(SDA)向けにミサイル追跡センサー衛星18機を製造する、7億4000万ドル(約1063億円)の契約が含まれる。同社は軍の航法衛星を商用技術で近代化する、宇宙軍の「Resilient GPS(R-GPS)」プログラムにも入札している。
