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アフリカ宇宙機関「AfSA」が正式発足–公共サービスのデジタル化への貢献に期待
アフリカ宇宙機関(African Space Agency:AfSA)が現地時間4月20日、エジプトのカイロで正式に発足した。
現地紙のEgypt Todayによれば、エジプトのカイロにあるAfSAの常設本部で開催された式典には、アフリカ各国国際宇宙界の要人、米航空宇宙局(NASA)や欧州宇宙機関(ESA)などの代表者も出席した。
AfSAはアフリカ連合の「アジェンダ2063」にもとづいて設立されたAfSAは、アフリカ連合(AU)に加盟する55カ国の宇宙開発を調整、実施する役割を担い、地球観測や人工衛星の開発、宇宙科学などを通じて、大陸全体の社会経済的発展を支援することを目的としている。同機関はESAに続く、2つめの地域宇宙機関になる。
イスラエル紙Jerusalem Postによれば、エジプトの高等教育科学研究大臣のAyman Ashour(アイマン・アシュール)氏は「この発足により、アフリカ全土にインターネットなどの宇宙ベースのサービスを広げることが可能になり、行政や公共サービスのデジタル化、業務効率化、住民へのサービス提供の向上に貢献することを期待している」と語っている。
中国国営新華社によれば、北京に拠点を構えて小型衛星を開発する北京微納星空科技(微納星空、Beijing Weina Star Technology、MinoSpace)の共同設立者は、アフリカ諸国が宇宙技術を共同開発する上で、AfSAは重要な基盤と説明、「AfSAや他のアフリカ諸国との協力の可能性を探りたい」とコメントしている。
ESA長官のJosef Aschbacher(ヨーゼフ・アシュバッハー)氏は、「アフリカ宇宙機関の設立は、アフリカにとって画期的な出来事であり、大陸の宇宙戦略における大きな前進だ。宇宙は革新とインスピレーションの源であり、両大陸の市民のために協力できることを楽しみにしている」と述べた。
