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NASA、ボーイング宇宙船「スターライナー」の対応を検討中–次回の飛行テスト結果次第か
米航空宇宙局(NASA)が米Boeing(ボーイング)の「CST-100 Starliner」(スターライナー)への対応を検討していることを海外メディアのSpace.comが報じている。
Starlinerは有人飛行試験(CFT)として2人の宇宙飛行士を国際宇宙ステーション(ISS)に2024年6月に送り届けた。しかし、同宇宙船では推進システムのヘリウム漏れやスラスターの故障が発生。NASAは計画を変更し、Starlinerを無人の状態で地球に帰還させた。
StarlinerでISSに入室したSuni Williams氏とButch Wilmore氏の2人の宇宙飛行士について、NASAはStarlinerの代わりに、米Space Exploration Technologies(SpaceX、スペースX)の宇宙船「Crew Dragon」で帰還させることを決断。2人は、3月19日に「Crew-9」として9カ月ぶりに地球に帰還した。2人のISS滞在期間は1週間前後のはずだった。
Crew-9の着水後、NASAは記者会見を開催。その中でNASAの商業乗員輸送計画(CCP)でプログラムマネージャーを務めるSteve Stich(スティーブ・スティッチ)氏は「Starlinerのヘリウムシステムを含めて、非常に慎重に検討している」と述べている。「スラスターの加熱方法や点火方法を変更し、次回飛行でテストする必要がある」
現時点では、次回のStarlinerのミッションが有人か無人かは決まっていない。NASAは次回のフライトが成功すれば、Starlinerを長期運用の有人ミッションに認定する計画だ。「Boeingを有人飛行のローテーションに加える必要がある」とStich氏は述べている。
Williams氏とWilmore氏がCrew Dragonで帰還したことは「2つの異なる乗員輸送システムを持つことの重要性、Starlinerの重要性、低地球軌道経済のために有人宇宙飛行に組み込んでいる冗長性を示していると思う」(Stich氏)
NASAは、ISSへの宇宙飛行士の輸送を委託するCCPとしてSpaceXとBoeingを選定。SpaceXのCrew Dragonはすでに2020年11月から実運用されており、Crew-9は9回目のミッション(CFTを含めると10回目)。BoeingのStarlinerは実運用前の段階。
