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米国とインド、宇宙分野のイノベーション協力を拡大–さまざまな取り組み進める
Donald Trump(ドナルド・トランプ)米大統領とインドのNarendra Modi(ナレンドラ・モディ)首相は、宇宙を含むイノベーション分野での協力を拡大するため、新たなパートナーシップを構築する。
米国時間2月13日に発表された共同声明によれば、両国の間で「イノベーションの架け橋」になるという「INDUS Innovation」を立ち上げる。宇宙関連分野の詳細は不明だが、INDUS Innovationは、2023年に設立された「INDUS-X」をモデルにしているという。
海外メディアのSpaceNewsによれば、INDUS-X(India-U.S. Defense Acceleration Ecosystem)は、特定の軍事的課題に取り組む両国の企業が参加するコンペティションなど両国の防衛産業間の協力を支援することが目的という。INDUS Innovationの取り組みは宇宙、エネルギー、その他の先端技術分野での協力を促進することが目的だ。
「TRUST(Transforming the Relationship Utilizing Strategic Technology)」と呼ばれる、類似の取り組みも発表された。これは宇宙を含む「重要かつ先端的な技術分野」での2国間の協力を促進する枠組みで、機密技術を保護しながら、信頼できる企業の技術の使用を推奨することを目的としている。
両国が引き続き民間分野や商業宇宙協力分野での協力も進めることを約束している。
来春の打ち上げが予定されている米Axiom Spaceによる民間有人宇宙飛行ミッションの第4弾「Axiom Mission 4(Ax-4)」にはインド人宇宙飛行士が搭乗する。また、米航空宇宙局(NASA)とインド宇宙研究機関(ISRO)が共同で開発する合成開口レーダー(SAR)衛星「NISAR(NASA-ISRO Synthetic Aperture Radar)」についても触れられている(NISARは2024年春に打ち上げる予定だったが、現時点では不明となっている)。
共同声明では、長期間の有人宇宙旅行、宇宙飛行の安全性、惑星保護に関する知識や専門家の交流など、今後さらなる協力を進める方針が示された。ロケット打ち上げや宇宙観光、宇宙製造といった多様な商業宇宙分野での協力を推進することも強調された。
