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中国発の生成AI「DeepSeek」、宇宙機の自律化を加速させる可能性

2025.02.03 11:43

塚本直樹

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 中国発のAIモデル「DeepSeek」が宇宙分野の自律性と混雑する宇宙領域の管理に与える変化を海外メディアのSpaceNewsがまとめている

 DeepSeekは他のAIモデルと比較し、はるかに少ないコストで高いパフォーマンスを発揮するとうたわれている。同AIはオープンソースで配布されており、宇宙分野での広域な技術革新を促進する可能性が期待されている。

 SpaceNewsによれば、DeepSeekがネットワークのエッジデバイスや小型モデル上で効率的に動作すれば、自律衛星や深宇宙探査、その他のリソースが制約された環境でのリアルタイムなAIによる意思決定が実現できる可能性があるとしている。

 AI技術による軌道上のデブリ除去技術を開発しているMartian Sky Industriesの最高経営責任者(CEO)であるDouglas Marsh氏は、「DeepSeekの革新は大規模言語モデル(LLM)の宇宙進出を促進し、自律性の向上に寄与する」と述べている。「相互に通信し、訓練を受けたシステムが何を観測し、実行し、処理するのかを定義する仕組みをもてば、さらに自動化を進めることができる」

 米国政府から業務を請け負っているASRC Federalで技術フェローを務めるIsaac Passmore氏は、「DeepSeekのようなAI分野を揺るがす瞬間が今後も頻繁に起こり、次のブレークスルーは18カ月以内に訪れるだろう」と予測している。

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SpaceNews

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