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木星の衛星エウロパを探査する「Europa Clipper」組み立ての様子が公開

2022.08.19 17:18

塚本直樹

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 米航空宇宙局(NASA)は米国時間8月16日、探査機「Europa Clipper(エウロパ・クリッパー)」の組み立ての様子を公式YouTubeチャンネルで公開した。

 Europa Clipperは、木星の衛星「エウロパ」の氷の内部をレーダーで調査する。エウロパは表面が氷で覆われており、その内部には巨大な内部海が存在すると予測されている。内部海には生命が存在している可能性が指摘されている。

 Europa Clipperのサイズは、高さ1m×幅1.5m。現在は南カリフォルニアにあるジェット推進研究所(JPL)のクリーンルームで組み立てられている。今後数カ月で電子機器収納部が取り付けられ、木星周辺の強い宇宙線の保護に役立つこととなる。

(出典:JPLraw/YouTube)

 Europa Clipperのミッションは2024年が予定されており、Space Exploration Technologies(SpaceX)の「Falcon Heavy」ロケットで打ち上げられる。

 探査機は2030年に木星に到達すると、約50回のフライバイの最中にエウロパの大気、表面、内部に関するデータを収集する。具体的には氷に覆われた海の深さと塩分濃度、氷の地殻の厚さを測定し、宇宙空間に蒸気が放出されているかどうかを調べる予定だ。

(出典:JPLraw/YouTube)
(出典:JPLraw/YouTube)

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