Space BD、衛星空輸の申請代行サービス開始--リチウムイオン電池の申請を一括で請け負い

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Space BD、衛星空輸の申請代行サービス開始–リチウムイオン電池の申請を一括で請け負い

2024.10.09 17:30

UchuBizスタッフ

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 Space BD(東京都中央区)は10月から人工衛星を空輸する際の申請代行サービスを開始した。10月9日に発表した。

 衛星の打ち上げ手段が多様化しているが、開発した国とは別の国で打ち上げる場合には、打ち上げ前に衛星を国外に輸送しなければならない。

 日本国内で開発された衛星を含めて衛星に組み込まれるリチウムイオン電池を空輸するには関係国の特別な承認が必要になる場合が多いのが実情と同社は説明する。なかには、複数の国の承認が必要となるケースもあり、手続き自体の煩雑さ、それに伴うリードタイムの長期化が衛星開発事業者の負担の一つになっているという。

 こうした状況からSpace BDは、ローンチサービス事業でさまざまな打ち上げ手段を提供してきたという実績を生かして、衛星の航空輸送に必要な一連の承認を取得するための申請業務を一括して請け負うサービスの提供を開始した。

 空輸での運送業務に必要な事項を定める国際航空運送協会(International Air Transport Association:IATA)は、危険物規則書(Dangerous Goods Regulations:DGR)でリチウムイオン電池を航空危険物に分類している。DGRの特別規定でリチウムイオン電池を組み込んだ衛星を空輸するには、発地国と運航者が所属する国の当局からの承認が必要になっている。

 衛星に搭載されるリチウムイオン電池は特注品や試作品が多く、DGRによる承認手続きが必要となる場合が多くあるとしている(スマートフォンやPC、モバイルバッテリーなどに搭載されるリチウムイオン電池のほとんどは、承認が不要となる手続きを得た汎用品)。

 Space BDが提供するサービスは、日本からの輸送であれば、日本と航空会社が所属する国の当局からの承認を得るための申請業務を請け負う。日本国外からの空輸でも同様に申請を請け負う。

関連情報
Space BDプレスリリース

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