リモートセンシング衛星は米中リード、日本はランク入りせず

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リモートセンシング衛星ランキングで「中国」がトップ、日本はランク外に–米シンクタンクが報告

2024.10.03 16:03

塚本直樹

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 リモートセンシング衛星の分野で米中が拮抗しており、分野によっては中国がリードしていることが、米シンクタンク大手、戦略国際問題研究所(CSIS)らがまとめた「Gold Rush: The 2024 Commercial Remote Sensing Global Rankings」で報告されている。

 リモートセンシング衛星とは、光学センサーや合成開口レーダー(SAR)で地上や海上を観測する衛星だ。日本でいえば、「H3」ロケット3号機で打ち上げられた先進レーダー衛星「だいち4号」、「H-IIA」ロケット50号機で打ち上げられる予定の温室効果ガス・水循環観測技術衛星「GOSAT-GW」だ。

2024年版商業リモートセンシング衛星グローバルランキング(出典:CSIS「Gold Rush: The 2024 Commercial Remote Sensing Global Rankings」)

 報告書では、いくつかのカテゴリーで衛星をランク付している。例えば、EOは可視光と赤外線を使用した観測で、SARは地表に照射して跳ね返ってくるマイクロ波での観測を意味している。マルチスペクトルはさまざまな波長を観測するものだ。

 トータルのメダル数で、中国が1位の14個、米国が2位の12個となった。また、米国は4部門で金メダルを獲得した一方、中国は5部門で金メダルを獲得している。日本はどの分野でもランクインすることはなかった。高い評価を得たリモートセンシング衛星のほぼ半数が2021~2024年に打ち上げられるなど、業界のダイナミックな状況を反映している。

報告書書影(出典:CSIS)

関連情報
Gold Rush: The 2024 Commercial Remote Sensing Global Rankings
SpaceNews

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