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中国、2028年に火星サンプルリターン「天問3号」実施へ

2024.09.06 18:20

塚本直樹

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 中国の火星サンプルリターンミッション「天問3号」(Tianwen-3)が2028年に打ち上げられることが、国営通信社の新華社によって報じられている。火星では500gのサンプルを収集するという。

 天問3号は着陸船(ランダー)や上昇ロケット(アセンダー)、軌道船(オービター)と帰還機(リターナー)を2機の「長征5号」ロケットで送り込む計画だ。小型ヘリコプターや6本脚のロボットの使用が示唆されている。以前には、2030年の打ち上げが予定されていた。

 天問3号のミッションのタイムラインは、2028年から2030年までの間を行き来してきた。火星への最適な打ち上げ時期は、26カ月ごとに訪れる。ミッションの最新情報では、ハードウェアの進捗状況に関する情報はほとんど提供されず、タイムラインを評価するのは困難だ。

 新華社によれば、天問3号のミッションには国際協力も含まれる。これにはペイロード、サンプルとデータの共有、将来の研究計画の分野が含まれる。国家航天局(CNSA)は月面サンプルリターンミッション「嫦娥5号」でも、サンプルを国際研究者へと公開した。

天問3号の着陸候補地となっている、クリュセ平原にあるクレーターの縁(出典:NASA / JPL-Caltech / UArizona)

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新華社
SpaceNews

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