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NASA、巨大ロケット「SLS」の飛行中断システムをテスト

2022.08.16 17:10

塚本直樹

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 米航空宇宙局(NASA)は月探査ミッション「Artemis I」に向け、次世代巨大ロケット「Space Launch System(SLS)」の飛行中断システム(Flight Termination System:FTS)をテストする。

 SLSは全長約110mのロケットで、国際宇宙ステーション(ISS)への物資輸送から月、さらには火星探査も視野に入れている。Artemis Iでは無人の宇宙船「Orion(オライオン)」を搭載し、月の周回ミッションを実施する。

 FTSはロケットの飛行に解決できない問題が発生したときに、爆破するシステム。これにより、地上にロケットが落下して人や建物に被害が及ぶのを防ぐことができる。

 SLSはケネディ宇宙センターにある第39発射台へと、米国時間8月16日にロールアウトされる。FTSのテストは、そのための最終段階の手順となる。このテストは、米宇宙軍部隊となる「Space Launch Delta 45」が要求するものだ。

 Artemis Iでは、無人のOrionによる宇宙船のテストが行なわれる。次回の有人月周回ミッション「Artemis II」は2024年に、それに続く有人月着陸ミッション「Artemis III」は2025年頃に予定されている。 将来的には、Artemisでは火星探査も予定されている。

(出典:NASA)
(出典:NASA)

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