ニュース
中国ロケット、宇宙ゴミの雲を生成–衛星を軌道投入後に300個以上に分解
米軍の統合軍である米宇宙コマンド(United States Space Command:USSPACECOM)は米国時間8月8日、中国が打ち上げたロケットで大量の宇宙ゴミ(スペースデブリ)が生成されたと発表した。海外メディアのSpace.comが報じた。
中国は8月7日、「長征6号A」(Chang Zheng 6A:CZ-6A、Long March 6A:LM-6A)ロケットで衛星インターネット「千帆(Qianfan)」を18機打ち上げた。千帆は最終的には、1万4000機の衛星で構成されることになる(千帆は「千帆星座(Thousand Sails Constellation)」とも呼ばれ、以前「G60星鏈(G60 Starlink)」と言われていた衛星インターネットと同じものとみられている)。
USSPACECOMの発表によれば、千帆の打ち上げでは300個以上の“追跡可能”な破片が生成されたという。ロケットは衛星を高度800kmに無事に投入したが、その直後にロケット上段が分解し、破片の雲が発生した。
「差し迫った脅威は観測していない」とUSSPACECOMは述べている。長征6号Aは2022年11月に打ち上げた気象衛星「雲海3号(Yunhai-3)」でも、533個の追跡可能なデブリを発生させている(追跡可能なデブリの大きさは一般的に10cm以上とされている)。