火星で生命の痕跡、数十億年前に微生物が生息していた可能性「大きな驚きだ」

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火星で生命の痕跡、数十億年前に微生物が生息していた可能性「大きな驚きだ」

2024.07.26 17:00

塚本直樹

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 米航空宇宙局(NASA)のジェット推進研究所(JPL)は米国時間7月25日、火星探査車「Perseverance」が数十億年前に微生物が生息していた可能性を示唆する岩石を発見したと発表した。

 Perseveranceは火星のジェゼロクレーターで生命の痕跡を探している。今回の岩石は古代の川の谷である「Neretva Vallis」(ネレトバ渓谷)で7月21日に採取された22番目のコアサンプルだ。

 探査機に搭載された機器による分析から岩石全体に硫酸カルシウムの鉱脈が走っていることがわかった。これはかつて、生命に不可欠な水が岩石を流れていたことを示唆している。「ヒョウの斑点」と名付けられた、数十ミリサイズの斑点には鉄とリン酸が含まれており、これは地球上では微生物による化学反応として生成される。

 「これらの斑点は大きな驚きだ」と、Perseveranceの科学チームのDavid Flannery氏は述べている。「地球における岩石のこのような特徴は、地表下に生息する微生物の化石の記録と関連づけられることが多い」。科学者のMorgan Cable氏は「火星でこれら3つのものが一緒に存在するのを、これまで見たことがない」と海外メディアのSpace.comにコメントとしている

ジェゼロクレーターにある「チェヤバ滝」と名付けられた、赤っぽい岩に「ヒョウの斑点」を発見した。科学者たちは、この斑点は数十億年前、この岩の化学反応が微生物の生命を支えていた可能性を示しているのではないかと考えている(出典:NASA / JPL-Caltech / MSSS)
ジェゼロクレーターにある「チェヤバ滝」と名付けられた、赤っぽい岩に「ヒョウの斑点」を発見した。科学者たちは、この斑点は数十億年前、この岩の化学反応が微生物の生命を支えていた可能性を示しているのではないかと考えている(出典:NASA / JPL-Caltech / MSSS)
上と同じ画像。左側が「ヒョウの斑点」、右側が岩石に含まれるカンラン石。Perseveranceに搭載されている装置「WATSON」で撮影した(出典:NASA / JPL-Caltech / MSSS)
上と同じ画像。左側が「ヒョウの斑点」、右側が岩石に含まれるカンラン石。Perseveranceに搭載されている装置「WATSON」で撮影した(出典:NASA / JPL-Caltech / MSSS)

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JPLプレスリリース
Mars 2020(Perseverance)ミッション概要(JPL)
Mars 2020(Perseverance)ミッション概要(NASA)
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