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スペースデータ、アドバイザーに元三菱重工の竹内氏–「きぼう」プロマネを経験
2024.07.02 09:00
スペースデータ(東京都中央区)は7月1日、同社のアドバイザーに元三菱重工業の竹内芳樹氏が就任したことを発表した。竹内氏は国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟(JEM)「きぼう」のプロジェクトマネージャーを務めた経験があるという。
竹内氏は、きぼうの開発当初からプロジェクトに参画。概念設計からシステム要求設定、システム設計などを経験。管制システムや搭載ソフトウェア開発を取りまとめた後でプロジェクトマネージャーに就任。ISSに物資を輸送していた「宇宙ステーション補給機(H-II Transfer Vehicle:HTV)」(愛称「こうのとり」)の与圧キャリアのプロジェクトマネージャーとして開発を率いていたとしている。
宇宙開発で培ったシステムエンジニアリングの経験をもとに三菱重工の社内や社外でコンサルティング、ispaceで月着陸ミッションの開発業務にも従事していた。
スペースデータは、あらゆる産業の宇宙展開が進むことで進む産業変革「スペーストランスフォーメーション(SX)」の推進をミッションとするスタートアップ。宇宙とデジタルの融合を目指して研究開発を進めている。衛星や宇宙ステーション、月探査といった宇宙分野の技術とAI(人工知能)や3DCG、デジタルツインといったデジタル分野の技術の融合を目指している。
三菱重工で長年、有人宇宙開発の中核に携わり、宇宙システム設計の豊富な知見があるとする竹内氏にアドバイザーとして参画してもらうことで、スペースデータの構想実現に向け、技術開発の加速を図るとしている。
スペースデータは、国土交通省が主導する3D都市モデルの整備・活用・オープンデータ化プロジェクト「PLATEAU」で「高精度デジタルツイン自動生成」、宇宙環境をデジタル空間に再現する「宇宙デジタルツイン」などを開発。2023年5月にはスペースコロニーの実現に向けた課題解決などに取り組む研究組織「スペースコロニーラボ」を設立した。