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ボイジャー1号、科学データの送信を再開–1977年打ち上げ、いまだ現役で航行中
米ジェット推進研究所(JPL)は現地時間5月22日、探査機「Voyager 1(ボイジャー1号)」が科学データの送信を再開したと発表した。
Voyager 1は1977年9月に打ち上げられ、2012年8月には太陽圏を脱出。現在は星間空間を航行している。2023年11月には探査機のコンピューターに問題が発生し、科学データや工学データが地球に送信できなくなっていた。
Voyager 1が科学データや工学データを含まない信号を地球に送信し始めたとき、通常の運用は中断。チームは最終的に、この問題が探査機の3つあるコンピューターのうちの1つであるフライトデータサブシステムの壊れたメモリーの一部に起因していることを突き止めたという。
このシステムは、観測機器からの科学データだけでなく、探査機の健康状態や状態に関する工学データを地球に送信する前にパッケージ化するように設計されていると解説する。
NASAによるトラブルシューティングの結果、Voyager 1は今年4月から、工学データの送信を開始。5月17日に探査機にコマンドを送信し、Voyager 1はプラズマ波サブシステムと磁力計機器からの科学データの送信を開始した。
JPLは、Voyager 1を通常運用に戻す取り組みとして、宇宙船サブシステムと低エネルギー荷電粒子機器に関する作業を続けている。これらの機器は今後数週間以内に再調整手順が実施される予定だ。
240億km以上離れた場所にあるため、探査機にコマンドが届くのに22時間半以上かかり、Voyager 1からの信号が地球に戻ってくるのにも22時間半かかる。その結果、チームはコマンドが成功したかどうかを確認するために2日近く待たなければならなかった。
JPLは、Voyager 1について「最も長く運用されている探査機であり、太陽圏外を探査した最初で唯一の探査機でもある」と表現している。