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火星往復、2年→2カ月に大幅短縮–NASA、「パルスプラズマロケット」研究進める
2024.05.20 16:00
米航空宇宙局(NASA)は現地時間5月1日、火星への移動時間を大幅に短縮できる可能性がある「パルスプラズマロケット(Pulsed Plasma Rocket:PPR)」の詳細を公開した。
現在の技術で地球と火星を往復するには、ほぼ2年間もの時間がかかる。一方でHowe Industriesが開発中のPPRは、これを2カ月以内に完了させることを目標としている。
PPRでは、5000秒で最大10万ニュートン(N、質量が1kgの物体に1秒間で毎秒1mの加速度を生じさせる力の単位)もの推力を生成できる推進システムを開発している。同技術はパルス核融合のコンセプトから派生したものだが、より小型でシンプル、かつ手頃な価格で利用できるという。また飛行時間の短縮だけでなく、より分厚いシールドを装備した宇宙船を打ち上げることも可能だ。
NASAの「革新的先進概念(NASA Innovative Advanced Concepts:NIAC)」研究プログラムでの第1段階では、PPRで火星に基地を開発するために、人間と貨物を輸送するための大型宇宙船に焦点をあてる。第2段階ではエンジン設計や主要コンポーネントを含めた、宇宙船の設計が完了する予定だ。