スペースプレーン「ドリームチェイサー」、重要テストに合格--年後半に初打ち上げ

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スペースプレーン「ドリームチェイサー」、重要テストに合格–年後半に初打ち上げ

2024.05.10 15:00

塚本直樹

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 米Sierra Spaceは現地時間5月9日、宇宙往還機(スペースプレーン)「Dream Chaser」が初打ち上げに向けて、重要なテストに合格したと発表した。

 全長9mのDream Shaserはロケットで打ち上げられ、地球低軌道(LEO)に到達した後、スペースシャトルと同じように自力で地球へ帰還し滑走路に着陸する。2023年11月に初号機「Tenacity」の完成が発表された(Tenacityは「粘り強さ」「不屈」を意味)。

 Dream Shaserはオハイオ州にある米航空宇宙局(NASA)の試験場で、衝撃や振動、熱真空試験など、一連の評価を完了した。2024年後半に予定されている初打ち上げに向け、2機のDream Shaserをフロリダ州のケネディ宇宙センターに輸送する準備を進めている。

 ケネディ宇宙センターでは、Dream Shaserは音響テスト、電磁干渉と互換性のテスト、熱保護システムの最終検査を実施する。その後はNASAの「商業補給サービス」(Commercial Resupply Services:CRS)の第2フェーズ(CRS-2)として国際宇宙ステーション(ISS)へのミッションを予定している(CRSはNASAがISSへの貨物や物資の輸送を民間企業に委託する契約)。

 Dream Chaserは、カーゴモジュール「Shooting Star」と積み重ねられて打ち上げることもできる。Shooting StarはDream Chaser本体の後部に装着可能。与圧と非与圧の区画に分けられ、非与圧区画に最大5500kgの物資をISSに届けることができる。

 Dream Chaserの2号機「Reverence」は米コロラド州ルイビルのSierra Spaceの工場で製造されている(Reverenceは「崇敬」「恭順」などを意味している)。

ニール・アームストロング試験施設にある熱真空試験室内に積み重ねられたTenacityとShooting Star(出典:Sierra Space)
ニール・アームストロング試験施設にある熱真空試験室内に積み重ねられたTenacityとShooting Star(出典:Sierra Space)

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Sierra Spaceプレスリリース

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