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NASA、火星磁気探査機の打ち上げに米ブルーオリジンの巨大ロケットを活用
2024.04.30 08:00
米航空宇宙局(NASA)の火星小型衛星ミッション「EscaPADE」が、米Blue Originの大型ロケット「New Glenn」の初打ち上げに搭載される。海外メディアのSpaceNewsが報じている。
EscaPADE(Escape and Plasma Acceleration and Dynamics Explorers)は、火星を周回する軌道に2機の探査機を投入し、火星の磁気圏などを観測することで火星の磁気圏と太陽風の相互作用を調査する。打ち上げは9月29日が予定されている。
NASAは、スタートアップ企業の育成や大企業の競争力強化を目的に科学技術衛星の打ち上げを民間企業に委託する「VADR(Venture-class Acquisition of Dedicated and Rideshare)」契約を進めているが、EscaPADEの打ち上げでもVADR契約を活用。Blue Originに2000万ドル(約31億円)を与えている。NASAのNick Benardini氏は、ケープカナベラル宇宙軍基地での宇宙船の組み立てや火星の汚染を防ぐ保護要件について言及している。
一方で、Blue Originは最初のNew Glennの正式な打ち上げ日を発表していない。同社は2月に「Blue Engine 4(BE-4)」エンジンを搭載していないNew Glennをケープカナベラルの第36打ち上げ施設に配備している。