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米国防総省、「未確認空中現象」の調査組織を新設–UFOだけでなく水中の現象も

2022.07.29 12:11

佐藤信彦

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 米国防総省(DoD)は、「未確認空中現象」(Unidentified Aerial Phenomena:UAP)などを調査するため、「All-domain Anomaly Resolution Office(AARO)」を新設する。

 UAPとは、何かが空中を飛んでいるように見える現象だが、正体を特定できない飛行物体や自然現象が原因と考えられる。一般的には、未確認飛行物体(Unidentified Flying Object:UFO)と呼ばれることが多い。

 DoDでは、以前から「Airborne Object Identification and Management Synchronization Group(AOIMSG)」という組織でUAPを調査してきた。AAROは、AOIMSGの活動を引き継ぎつつ、調査範囲を拡大する。

 AAROでは、軍施設の近傍などを対象として、不審な現象の情報を集めたうえで、識別して分類する。対象物が安全保障上の脅威になる場合は、緩和策を講じる。こうした活動は、ほかの米連邦組織とも連携して実施する。

 ただし、調査対象は空中現象であるUAPに限定しない。水中で目撃される現象も調べる。

 なお、米航空宇宙局(NASA)は、科学的視点からUAPを調査するチームを2022年秋の早い時期に発足させる計画。AAROとNASAの組織は直接関係がなく、それぞれ独立して調査に取り組む。

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