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NASA、科学的な視点で「未確認空中現象」調査へ–今秋にチームを発足

2022.06.10 12:27

佐藤信彦

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 米航空宇宙局(NASA)は、科学的視点から「未確認空中現象」(Unidentified Aerial Phenomena:UAP)を調査する研究チームを、2022年秋の早い時期に発足させると発表した。

 UAPとは、何かが空中を飛んでいるように見える現象だが、正体を特定できない飛行物体や何らかの自然現象が原因と考えられる。一般的には、未確認飛行物体(Unidentified Flying Object:UFO)と呼ばれることが多い。

 国防の面からも、航空の安全確保の面からも、調査する必要がある。ただし、現時点でUAPの観測データは少なく、科学的な結論を出すのは困難だという。

 NASAの研究チームは、まず既存のデータを整理したうえで、今後のデータ収集手段とデータの科学的な利用方法を検討する。検討結果は、約9カ月後にまとめる予定。

 米国防総省(DOD)も、タスクフォース「Unidentified Aerial Phenomena Task Force(UAPTF)」で同様の調査を進めている。NASAの調査チームは、UAPTFとは無関係の独立した組織だそうだ。

 なお、NASAは地球外生命の研究に取り組んでいるが、UAPが地球外の要因であるとの証拠はない、とした。

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