4月8日に北米大陸で皆既日食--NASA、さまざまな手法で観測して大気や天候を研究

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4月8日に北米大陸で皆既日食–NASA、さまざまな手法で観測して大気や天候を研究

2024.04.03 07:00

塚本直樹

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 米航空宇宙局(NASA)は現地時間3月26日、米国で4月8日に起きる皆既日食に関するカンファレンス「2024 Total Solar Eclipse News Conference」を開催した。

 今回の皆既日食は、米国では2017年以来のものとなる。観測できるのは北米大陸のほぼすべてで、皆既日食の通り道にある場所では数分間、昼が夜になり、星を観測できるなどのチャンスに恵まれる。

 NASAの関係者は、皆既日食を観察する人々に安全を最優先するように呼び掛けた。目だけでなく、カメラレンズや双眼鏡、望遠鏡にも専用の保護具を装着するように呼び掛けた。車の運転にも注意が必要だとしている。

 NASAは、さまざまな観測衛星の能力を組み合わせて単一の観測衛星として活用する「Heliophysics System Observatory(HSO)」に加えて、地上からの観測、ロケットや飛行機、気球で皆既日食を観測する。これらの観測では、電離層を含む地球の大気と日食の天候を地球と宇宙の両方から研究するのが目的だ。

2024 Total Solar Eclipse News Conferenceの風景。(左から)NASA長官 Bill Nelson氏、NASA副長官 Pam Melroy氏、米大気海洋庁(NOAA)宇宙天気予報センター ディレクター Elsayed Talaats氏、NASA本部 皆既日食プログラムマネージャー Kelly Korreck氏、NASA長官補佐 Jim Free氏(出典:NASA/YouTube)
2024 Total Solar Eclipse News Conferenceの風景。(左から)NASA長官 Bill Nelson氏、NASA副長官 Pam Melroy氏、米大気海洋庁(NOAA)宇宙天気予報センター ディレクター Elsayed Talaats氏、NASA本部 皆既日食プログラムマネージャー Kelly Korreck氏、NASA長官補佐 Jim Free氏(出典:NASA/YouTube)
日本の「ひので」やNASAの「Solar Dynamics Observatory(SDO)」などを組み合わせた、2017年時点のHSO(出典:NASA)
日本の「ひので」やNASAの「Solar Dynamics Observatory(SDO)」などを組み合わせた、2017年時点のHSO(出典:NASA)

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