東京ドームの屋根を手掛けた太陽工業、スペースワンに出資--宇宙産業への参入目指す

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東京ドームの屋根を手掛けた太陽工業、スペースワンに出資–宇宙産業への参入目指す

2024.03.29 17:00

UchuBizスタッフ

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 大型膜面構造物や土木、物流資材などを手掛ける太陽工業は3月29日、小型ロケットの打ち上げサービスを提供するスペースワン(東京都港区)に出資したことを発表した。

 太陽工業は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)や東京理科大学、清水建設で締結した連携協力書のもと、2019年に作成した、宇宙の居住空間を検証する「スペースコロニーデモンストレーションモジュール」をきっかけに宇宙関連事業への検証を開始したという。

スペースコロニーデモンストレーションモジュール(出典:JAXA、東京理科大学、清水建設)
スペースコロニーデモンストレーションモジュール(出典:JAXA、東京理科大学、清水建設)

 2021年からは「宇宙開発利用加速化戦略プログラム」(スターダストプログラム)の一環である、国土交通省と文部科学省が連携した「宇宙無人建設革新技術開発推進事業」の技術研究開発に参画し、2022年には「月面インフレータブル居住モジュールの地上実証モデル構築」にも携わっている。

 同社が手掛ける幕構造物は柔軟性があるため、小さく畳んで運搬できるという利点があり、宇宙でも活用できる膜の用途研究を積極的に進めてきたと説明する。

 今回のスペースワンへの出資は、2022年6月の太陽グループを通じた出資に次いで2回目。これまでの宇宙空間での研究開発領域から一歩前進させ、具体的に宇宙産業市場への参入を目指すとしている。地上での射場周辺の施設建設支援なども含め、宇宙関連ビジネスで積極的に太陽工業の膜技術を紹介していく計画としている。

 太陽工業は東京ドームの屋根を手掛けたことで知られる。近年は、Jリーグの大分トリニータのホームスタジオである大分スポーツ公園総合競技場(愛称「ビッグアイ」、大分県大分市)、静岡県袋井市の小笠山総合運動公園なども手掛けている。

 太陽グループは、太陽工業のほかにイベントコンサルティングのTSP太陽、施設運営のアクティオのグループシナジーを高めることを目的にした関係会社と説明する。

 スペースワンはキヤノン電子や清水建設、IHIエアロスペース、日本政策投資銀行の4社が出資して2018年に発足。2021年に和歌山県串本町に「スペースポート紀伊」を完工。2024年3月に「カイロス」ロケット初号機を打ち上げたが、打ち上げ中の飛行中断処置で成功には至らなかった

(出典:スペースワン)
(出典:スペースワン)

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太陽工業プレスリリース

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