ニュース

宇宙×クラウド「Microsoft Azure Space」の取り組みとは–日本MS西脇氏語る

2022.07.29 07:00

小口貴宏(編集部)

facebook X(旧Twitter) line

 ビジネスカンファレンス「SoftBank World 2022」に登壇した日本マイクロソフト エバンジェリストの西脇資哲氏は「Microsoft Azure Space」のメリットを解説した。

 西脇氏は冒頭、「宇宙という空間は、ビジネスにおいて手に届くところ、あるいは大きなマーケットになっていきている」と述べ、宇宙ビジネスへの期待を示した。

 そして、宇宙におけるクラウドサービスの提供には、充実した地上のネットワークが不可欠だとし、160以上のサイトを持ち、65の地域にデータセンターを設置しているAzureの優位性を強調した。

独自地上局「Azure Orbital」で宇宙とクラウドを直結

 Azureにおける宇宙の取り組みである「Azure Space」についても言及した。Azure Spaceでは、人工衛星と直接通信できる同社独自の地上局「Azure Orbital」を介して、人工衛星や宇宙船が搭載するエッジデバイスをAsureのデータセンターと直結できるという。

 また、Azure Orbitalは、低軌道や中軌道を含むさまざまな非静止衛星と通信できる。さらに、今後世界中にアンテナが配置されるため、人工衛星と地上間で絶え間なく通信できるという。加えて、Azureのデータセンターと直結しており、衛星から下ろしたデータを即座に人工知能(AI)で解析できるメリットもあるという。

 「宇宙空間とのコミュニケーションはマイクロソフトに任せてほしい。『宇宙空間とコミュニケーションしなければいけないから、たくさんの投資が必要だ、新しい会社との契約が必要だ』こんな必要はもはやない」と西脇氏は力説した。

 また、Microsoftが提携ハードウェアベンダーと連携して、国際宇宙ステーション(ISS)に高性能なエッジコンピューティング機器を送っている事例なども紹介した。

Related Articles