ニュース
キヤノン電子、超小型人工衛星の主光学系カメラで初撮影–H3で打ち上げ
2024.03.25 11:52
キヤノン電子は、「H3」ロケットの試験機2号機(Test Flight No.2:TF2)で打ち上げた人工衛星「CE-SAT-IE」の主光学系カメラで初めて撮影した画像(ファーストライト)を公開した。
H3のTF2は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が2月17日に打ち上げを成功させた新国産基幹ロケット。相乗りさせた超小型衛星として、キヤノン電子の50㎏級衛星であるCE-SAT-IEを高度670㎞の太陽同期軌道に投入した。
CE-SAT-IEの主光学系は、口径40cm望遠鏡とキヤノン製デジタルカメラ「EOS R5」で構成。EOS R5の撮影解像度は約4500万画素あり、高解像画像の取得が可能としている。
主光学系のファーストライトは、日本時間3月10日午前2時12分48秒に米ネバダ州ラスベガスの中心街を撮影したもの。撮影予定の高解像度画像ではないが、道路を走行する車や駐車場に停車している車を確認でき、スタジアムの屋根に書かれた文字を読み取れることができる。
今後は、高度670kmからの撮影で地表解像度が約80cmになる高解像度画像の取得を目指す。
広域撮影用のキヤノン製コンパクトデジタルカメラ「PowerShot S110」を使った副光学系カメラは、ファーストライトを公開済み。
関連情報
キヤノン電子プレスリリース