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スペースワンの民間ロケット「カイロス」打ち上げ直後に爆発–自律破壊か

2024.03.13 11:08

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 スペースワンは2024年3月13日午前11時1分12秒、同社の射場「スペースポート紀伊」(和歌山県串本町)から、独自ロケット「カイロス」初号機の打ち上げを試みた。

 和歌山テレビのライブ配信によると、ロケットは予定時刻に射場を飛び立ったが数秒後に爆発した。敷地内の山林では火災が発生している模様だ。(更新)現時点で火災は鎮火した。

 カイロスには、異常発生時の指令破壊を機体が自律的に判断する機能が備わっている。ペイロードとして搭載していた内閣衛星情報センターの「短期打上型小型衛星」は喪失したものと見られる。

射場から飛び立つも
数秒後に爆発
スペースポート紀伊周辺では鎮火作業が続く

 

NHKが撮影した映像

 カイロスは固体燃料の3段式で、これに加えて軌道投入精度を高めるための液体推進系キックステージ(PBS)を備える。ペイロードは地球低軌道(LEO)へ約250kg、太陽同期軌道(SSO)へ約150kgを投入可能。高さは約18m、全備重量は約23トン。LEOに1500kgを投入できる宇宙航空研究開発機構(JAXA)のロケット「イプシロンS」(高さ26m)よりもさらに小型だ。

 スペースワンは、キヤノン電子IHIエアロスペース清水建設、日本政策投資銀行の共同出資によって2018年に設立された。今回の打ち上げが成功すれば、民間企業単独では日本初の衛星打ち上げとなる予定だった。

(情報が入り次第更新予定)


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