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ダム建設現場でローカル5Gと衛星を接続してコミュニケーションのデジタル化に成功
2024.03.05 17:21
準大手ゼネコン安藤ハザマなどは、ダム建設現場でローカル5Gシステムと低軌道衛星回線の連接ネットワークの実証実験に成功した。3月1日に発表した。
同社と東京大学 大学院 工学系研究科 中尾彰宏研究室は共同研究契約を締結。2023年10月に実証実験を進めた。
山岳エリアのダム建設現場の多くは、通信環境が脆弱なため、デジタル化の基盤となる通信環境の整備が困難という課題がある。
実証実験では、必要な場所に高品質な無線通信を整備できるローカル5Gと、低軌道衛星でインターネット通信を連接することで、山岳エリアのダム建設現場で通信インフラを整備。これらの通信インフラを活用することで工事作業関係者のコミュニケーション、高精細カメラを活用した現場状況確認が可能となったという。
ローカル5Gシステムと低軌道衛星通信の連接環境を整備し、電波伝搬や通信の送受信が可能であることを確認した。測定器やローカル5G端末を活用して電波伝搬状況を確認するとともに、山岳エリアのダム建設現場でのローカル5Gの電波伝搬とヒートマップを作成。ローカル5Gシステム内のローカル通信、低軌道衛星を経由してインターネットの通信帯域も測定した。
山岳の麓に設置された現場事務所と、映像と音声の両方を利用したコミュニケーションが問題なくできることも確認。建設現場に設置した4K映像のカメラでインターネットを経由して現場事務所で視認できることも確認している。
ローカル5Gシステムは、中尾研究室が研究開発したものを利用した。
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安藤ハザマプレスリリース