米スカイロ、56億円を調達--静止軌道衛星とスマホを接続してテキストなどを送受信

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米スカイロ、56億円を調達–静止軌道衛星とスマホを接続してテキストなどを送受信

2024.02.15 07:30

塚本直樹

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 衛星による通信サービスの提供を目指している米Skylo Technologiesは米国時間2月13日、スマートフォンに直接接続してテキストなどの狭帯域(ナローバンド)通信サービスを可能にするパートナーシップを確立するため、3700万ドル(約56億円)を調達したと発表した。

 Skyloはすでに静止軌道(GEO)上にある衛星を一般向けのスマートフォンに接続するための地上インフラを開発している。2023年2月には、スマートフォンを衛星通信に対応させるためのデバイスを英Bullittとともに発表した。

 Skyloによれば、複数の通信事業者と製品メーカーが、テキストサービス向けのナローバンドサービスをテストしているという。通信機器は静止衛星を経由して5~15秒でテキストを送受信できるという。

 Skyloは調達した資金で従業員を増やし、マーケティング活動を強化するという。より多くのパートナーシップを獲得して消費者、自動車、農業、エネルギー、輸送とそれぞれの市場でサービスを洗練させるためにビジネスを拡大する予定としている。

高度約3万6000kmの静止軌道にある衛星とSkyloの仮想化無線ネットワーク(virtualized Radio Access Network:vRAN)を活用することで地上の基地局がカバーできないスマートフォンなどが通信できるようになるという(出典:Skylo)
高度約3万6000kmの静止軌道にある衛星とSkyloの仮想化無線ネットワーク(virtualized Radio Access Network:vRAN)を活用することで地上の基地局がカバーできないスマートフォンなどが通信できるようになるという(出典:Skylo)

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Skyloプレスリリース
SpaceNews

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