QPS研究所、旧九州大学施設に研究開発拠点を新設--福岡市と賃貸契約

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QPS研究所、旧九州大学施設に研究開発拠点を新設–福岡市と賃貸契約

2024.02.07 16:30

飯塚直

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 小型の合成開口レーダー(SAR)衛星を開発、運用するQPS研究所(福岡市中央区)は2月7日、九州大学から福岡市に譲渡された旧産学官連携施設に研究開発拠点を新設すると発表した。福岡市が借り手を公募していた。

 QPS研究所は、3月に予定されている契約締結の後に、現在の工場と新しい研究開発所の2拠点で活動するため、試験設備環境や生産体制を整え、衛星量産のための高効率化を図りながら施設を稼働させていく方針を明らかにしている。

 将来的には、本社機能の一部か、あるいは全部の移転も視野に入れているという。今後、人材採用も強化し、衛星コンステレーションによる準リアルタイムデータ提供サービスの早期実現に向けて取り組んでいくとしている。

 QPS研究所は、衛星コンステレーション構築に向けて事業拡大に対応するために2023年から工場の増設を計画。旧産学官連携施設は、福岡市が九州大学から譲渡された。

 旧産学官連携施設がある百道浜地区は、第9次福岡市基本計画で情報関連産業などの拠点形成を図ることで福岡市の成長を推進する「活力創造拠点」に設定。地区計画では、情報関連業務施設や研究所などの立地を図る「情報業務地区」に位置付けられている。

 福岡市は、経済を牽引する成長性のある分野の企業を支援し、産業の振興、集積を図るため、2023年9月に旧産学官連携施設とその周辺を一体的に活用する借り手を公募していた。

研究開発拠点を新設する施設(出典:福岡市)
研究開発拠点を新設する施設(出典:福岡市)

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QPS研究所プレスリリース

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