天地人、DBJがリードで2.5億円を調達--スカパーJSATやJALUXと資本業務提携

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天地人、DBJがリードで2.5億円を調達–スカパーJSATやJALUXと資本業務提携

2024.01.31 12:29

UchuBizスタッフ

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 JAXAベンチャーの天地人(東京都中央区)はシリーズAファーストクローズとして第三者割当増資で2.5億円を調達した。日本政策投資銀行(DBJ)、常陽キャピタルパートナーズ、スカパーJSAT、ゼンリンフューチャーパートナーズ、JALUXが引き受けた。累計の調達額は7.8億円。1月31日に発表した。

 天地人は、地球観測衛星などから得られる宇宙ビッグデータを活用してウェブベースの地理情報システム(Geographic Information System:GIS)である「天地人コンパス」がコア事業。天地人コンパスをベースに水道管の漏水リスク管理サービス「天地人コンパス 宇宙水道局」を提供している。気候変動に対応したブランド米をつくる「宇宙ビッグデータ米」も栽培している。

 今回調達した資金は、天地人コンパスの事業をより加速させることを目的に事業運営や開発への投資に活用するという。

 2023年4月から提供を開始した宇宙水道局は、自治体に導入されている。生活に不可欠なインフラの維持に貢献できることから、国土交通省などが主催するインフラメンテナンス大賞の第7回で厚生労働大臣賞を受賞している。

 第三者割当増資を引き受けたJALUXと資本業務提携を2023年12月20日に締結したことも発表した。JALグループの商社であるJALUXは、航空機部品事業や海外航空運営などを展開、不動産や環境などの分野で事業創出、商品販売も展開している。

 JALUXは宇宙をはじめとする新領域で事業開発を進めており、天地人の技術力に注目して資本業務提携を締結した。天地人とJALUXは、天地人コンパスの販路や事業の拡大を進めていく。天地人の技術とJALUXのビジネスを掛け合わせた衛星関連事業での連携や新事業の創出も目指す。

 天地人は、スカパーJSATとの資本業務提携を1月31日に発表した。衛星データ事業の拡大と新規事業の共同開発を目的にしている。

 スカパーJSATは、2019年からスペースインテリジェンス事業の取り組みを開始。様々な地理空間情報を分析し提供する「Spatio-i(スペイシオアイ)」や合成開口レーダー(SAR)画像で斜面の変動量を可視化する「LIANA(リアーナ)」など、防災やインフラ管理、安全保障などの領域で衛星データを活用したソリューション事業を展開している。

関連リンク
天地人プレスリリースその1(PR TIMES)
天地人プレスリリースその2(PR TIMES)
天地人プレスリリースその3(PR TIMES)

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