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筋力低下などの宇宙生活の課題を地上で解決–「TSL」にKDDIなど11社が選定

2022.07.07 18:10

小口貴宏(編集部)

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 JAXAは、「THINK SPACE LIFEアクセラレータプログラム2021」の提案選定結果を公表した。88社から138件の応募があった。KDDIや東京海上日動など11の提案が選定された。

 同プログラムでは、人類が宇宙で生活するうえで課題となる、微小重力による筋力低下や閉鎖環境による精神への影響、物資の制約といった諸問題について、すでに地上で活用されている製品やサービスを応用して解決することを目指している。また、応用の過程で生まれたアイデアによって、宇宙のみならず地上の生活をより良くすることも狙っている。

 募集期間は2021年12月13日から2022年2月13日で、資生堂やニトリなど募集事業者6社が提示するテーマごとに広く事業提案を募集した。その結果、計88社から138件の応募があり、最終的に11の提案が選定された。

 選定された提案は11社(テックドクター、IRiS Tokyo、三生医薬、co-nect、東京大学、Le Furo、香味醗酵、KDDI、東京海上日動火災保険、大裕商事、ドリーム・ジーピー)がそれぞれ提案した。

募集テーマと選定結果

 選定された各提案は、まず地上での新規事業創出、そして将来は宇宙での実装をめざし、各募集事業者と選定事業者が共同開発などを進めていくという。

 JAXA側も「THINK SPACE LIFEプラットフォーム」のインキュベーション機能を活用し、メンタリングや実証の連携など、各テーマに向けた支援を実施するとした。

プログラムの流れ

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