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月裏からのサンプルリターンは史上初–中国探査機「嫦娥6号」、組み立てに
2024.01.11 15:30
中国国家航天局(CNSA)は現地時間1月10日、月探査機「嫦娥(じょうが)6号」(Chang’e 6)の部品が文昌衛星発射場に到着したと明かした。
嫦娥6号は重量8.2tの探査機で、月の裏側の南極を探査し、試料(サンプル)を地球へと持ち帰る。月の裏側からのサンプルリターンは史上初。大型ロケット「長征5号」(Long March 5:LM-5)による打ち上げは2024年5月頃を予定しており、ミッションを支援する中継衛星「鵲橋(じゃっきょう)2号」(Queqiao-2)も2024年前半に投入される。
CNSAによれば、嫦娥6号の部品は輸送機のAntonov製An-124と西安飛機製Y-20で海南島に運搬され、文昌衛星発射場へと移動した。今後、同発射場で嫦娥6号を組み立て、試験する。
嫦娥6号は南極エイトケン盆地内にあるアポロクレーターの南側に着陸し、2000gのサンプルの採取を試みる。サンプルは上昇機で月周回軌道に送られ、サービスモジュールとドッキング。その後、地球へと帰還する予定だ。