硬くて分厚い氷で覆われる衛星を調べるロボットの意外な技術--NASA公表

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硬くて分厚い氷で覆われる衛星を調べるロボットの意外な技術–NASA開発

2023.12.29 09:00

塚本直樹

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 米航空宇宙局(NASA)は水の海のある衛星で穴を掘り探査するロボット「Cryobots」の概要を発表した。Cryobotsは技術コンセプト段階では「Sensing With Independent Micro-Swimmers (SWIM)」と呼ばれていた。

 2023年2月に開催されたNASA主催のワークショップで議題となったCryobotsは、木星の衛星エウロパ土星の衛星エンケラドスの氷の表面を突き破り、その下にある液体で満たされた海を調査する。探査機は熱で氷を溶かす「熱掘削」技術を利用する。

 ただし地球とは異なり、エウロパやエンケラドスの氷の層は冷たく硬く、分厚いとみられている。そのため、ワークショップでは、Cryobotsのパワーや熱能力、機動性、コミュニケーション能力が議題となった。具体的には、原子力発電システムや熱管理システム、通信システムが議論された。

 エウロパやエンケラドスでは表面の氷の下の海に生命が存在している可能性が指摘されている。先日、土星探査機「Cassini」(カッシーニ)がエンケラドスで生命の存在に重要とされるシアン化合物を確認したことが発表された。

Cryobotsはエウロパのように氷の下にある海を泳いで生命の痕跡を探す(出典:NASA/JPL-Caltech)
Cryobotsはエウロパのように氷の下にある海を泳いで生命の痕跡を探す(出典:NASA/JPL-Caltech)

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