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地球でも月を歩ける「月面3D地図」、Yspaceが開発着手–月面データとVRを活用
2023.11.30 07:00
Yspace(東京都渋谷区)は11月29日、月周回衛星のデータと仮想現実(VR)技術を組み合わせ、月面環境を仮想空間でリアルタイムに可視化する月面マップの開発に着手したと発表した。
同技術を用いることで、探査任務や基地建設、物資輸送、宇宙インフラの設計など、さまざまな分野での作業環境をシミュレーションできるようになり、より効率的で安全な月面プロジェクトが実現できるとしている。
具体的には、着陸場所の選定や月面探査ルートの最適化、月面基地や月面プラント開発の設計シミュレーションへの活用、将来の月面探査設計やインフラ開発の検討などの利用を想定。宇宙飛行士の訓練への応用や月面空間を活用したプロモーション、教育事業やバーチャルゲームへの転用なども想定している。
現在、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の月周回衛星「かぐや」(SELenological and EngiNeering Explorer:SELENE)と米航空宇宙局(NASA)の月周回衛星「Lunar Reconnaissance Orbiter」(LRO)が取得したデータを解析しているという。Yspaceは、月周回衛星のデータと今後の月面探査の取得データを月面仮想空間に反映し続け、最新の月面データを提供するとしている。