NASA、火星サンプルリターン計画を縮小へ

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NASA、火星サンプルリターン計画を縮小へ

2023.11.14 17:00

塚本直樹

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 米航空宇宙局(NASA)火星サンプルリターン計画「Mars Sample Return(MSR)」の作業を縮小すると表明したことを海外メディアのSpaceNewsが報じている。

 MSRは、NASAの探査車「Perseverance」で集めた試料(サンプル)を回収するため、着陸機と地球帰還軌道船を打ち上げる計画だ。しかし、予算の膨張が問題となり、NASAは計画を見直すための特別チーム「MSR IRB(MIRT)」を編成している

 米国時間11月13日に開催されたNASAの「惑星科学諮問委員会(Planetary Science Advisory Committee:PAC)」の会合で、同局で科学担当副管理者をつとめるSandra Connelly氏は、「(MSRに関する)活動の縮小を開始するよう指示した」と述べた。これは2024会計年度の予算法案で、MSRがどれだけの予算を確保できるのかが不透明なのが大きな理由だ。

 Connelly氏は「この時点で決断を下さなければならないのは、非常に残念だ。しかし、その目標は、我々がこのミッションに取り組み、設計を続けられるように年間を通して十分な資金を可能にすることにある」と述べている。

(出典:NASA/JPL-Caltech)
(出典:NASA/JPL-Caltech)

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