小型SAR衛星のSynspective、製造拠点を新設--住友商事の物流施設を賃貸

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Synspective、小型SAR衛星の製造拠点を新設–住友商事の物流施設を賃貸

2023.10.17 12:27

飯塚直

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 小型の合成開口レーダー(SAR)衛星を開発、運用するSynspective(東京都江東区)は10月17日、今後のSAR衛星の製造・量産の拠点として、住友商事の物流拠点「SOSiLA中央林間」と貸借契約を締結したと発表した。

 SOSiLA中央林間(神奈川県大和市)は、敷地面積4万6256.61m2、建物延床面積11万2406.94m2(賃貸借部分合計面積は8594.52m2)の地上5階建物流拠点。

 選定理由は、SOSiLA中央林間の周辺が宇宙関連や自動車関連など幅広い製造工場経験者の人材が豊富であると判断したことにあると説明。小田急小田原線と江ノ島線の両方に囲まれ、車も圏央道と東名高速道路へのアクセスが良いという、交通アクセスの良さや駅周辺にある商業施設が近いことなど、働きやすい環境がある点も大きな理由としている。

SOSiLA中央林間(出典:Synspective)

 Synspectiveの事業計画では、2024年以降に6機、2020年代後半には30機の小型SAR衛星コンステレーション構築を目指しており、今後生産を増加させる方針だという。

 2022年6月にSynspectiveは小型SAR衛星の量産工場のパートナーに東京計器(東京都大田区)を選定。クリーンルームを備えた衛星組立棟の建設と、数年以内の組立開始に向けた協議を開始している。

 今回、東京計器とともに生産体制を強化し、次世代に向けた開発環境の拡充を進めるため、自社による製造拠点を新設することになった。2024年4月から新たな拠点での活動を順次開始。開設に伴い、当初は50人程度の新規採用を予定するという。

関連リンク
Synspectiveプレスリリース

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