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「水エンジン」のPale Blue、10億円を調達–製造部門増強、生産拠点を立ち上げ
2023.10.11 12:49
東京大学発ベンチャーのPale Blue(千葉県柏市)は、シリーズB投資ラウンドで第三者割当増資を実施し、直近の銀行借入も含め約10億円の資金を調達した。引受先は三井住友海上キャピタルとインキュベイトファンド。
Pale Blueは、水を推進剤として使う小型衛星向け推進機(水エンジン)の開発に取り組んでいる。水蒸気の噴出を推進力にするため、キセノンやヒドラジンといった従来の推進剤と違って危険性はなく、取り扱いが容易でコストを抑えられるとしている。
この水蒸気式推進機は、ソニーの人工衛星「EYE」に搭載され、軌道上での噴射で推力の生成を確認した。
今回の資金調達を受け、推進機の研究開発をさらに加速させる。並行して、製造部門の人員を増強し生産拠点を立ち上げる考え。
Pale Blueは、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「ディープテック・スタートアップ支援基金/ディープテック・スタートアップ支援事業」(DTSU事業)の量産化実証(Demonstration development for Mass Production:DMP)に採択されたことも発表した。
「科学的な発見や革新的な技術に基づいて、世界に大きな影響を与える問題を解決する取り組み」であるディープテックが注目されているが、NEDOのDTSU事業は、Pale Blueのようなディープテックスタートアップ企業への投資を促進するとともに、事業の成長や革新的な技術の確立や事業化、社会実装を確立させる事業。
今回Pale Blueが選ばれたのは、製品の研究開発が進んだ企業を対象に、量産技術を確立するための研究開発支援や生産設備や検査設備の導入と運用を進めて、商用化を支援するためのDMPフェーズになる。
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Pale Blueプレスリリース
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