90%の精度で生命の痕跡を発見できるアルゴリズムを開発--AIを利用

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90%で生命の痕跡を発見できるアルゴリズム開発–分子パターンの微細な違いを検出

2023.09.29 12:29

塚本直樹

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 カーネギー科学研究所の研究者が90%の精度で生命の痕跡を発見できるアルゴリズムを開発したと発表した。

 現在は探査機や探査車などさまざまな手法で、生命が存在した痕跡が調査されている。しかし、生命を構成する有機分子は時間とともに経過するため、その発見が難しいのも事実だ。

 研究者のRobert Hazen氏が人工知能(AI)を利用して開発した手法では、たとえ数億年前の試料(サンプル)であったとしても、生命の痕跡を示す分子パターンの細かな違いを検出できるという。このシステムは火星だけでなく、土星の衛星「エンケラドゥス」や木星の衛星「エウロパ」の探査機にも組み込まれる可能性がある。

 Hazen氏は声明の中で「我々は、生命の化学は無生物の世界とは根本的に異なるという考えから出発した。もし、その法則を導き出すことができれば、生命の起源をモデル化したり、他の惑星に存在する生命のわずかな兆候を発見したりするための指針になる」と述べている。

(出典:NASA)
(出典:NASA)

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Carnegie Scienceプレスリリース

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