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アメリカ版はやぶさ「OSIRIS-REx」、最後の軌道修正–9月24日に帰還
2023.09.21 14:16
米航空宇宙局(NASA)は、小惑星からのサンプルリターンを目指すミッション「OSIRIS-REx」について、探査機の地球帰還に向けた最終軌道修正を実施した。サンプルは、米国時間9月24日に地球に到着する予定。
OSIRIS-RExは、小惑星「Bennu(ベンヌ)」から塵(ちり)や岩石を地球へ持ち帰る計画。探査機は、2016年に打ち上げられて地球から約3億2000万km離れたBennuへ向かい、2020年10月にサンプルを採取した。Bennuの岩石は形成当時からあまり変化していないとみられ、太陽系が形成された約45億年前の状況解明に役立つと期待されている。
NASAは米国時間9月17日、探査機の最後軌道修正を行った。探査機は今後、地球から約10万2000kmの地点でサンプル入りカプセルを切り離し、地球へ落とす。カプセルの予定着地地点は、ユタ州の砂漠地帯にある米国防総省の試験訓練場内に設定された、58km×14kmの範囲。
探査機は現在、地球から280万km離れた位置にあり、時速2万3000kmで飛行中。カプセル切り離し後、次の探査目標である小惑星「Apophis(アポフィス)」を目指し飛行を続ける。ミッション名は「OSIRIS-APEX」に変わる。